備忘録。。。改めて整理。ざっくりと
- Finkelsteinテスト
画像元:Finkelstein test - Mayo Clinic
腱部に痛みがあった場合は、狭窄性腱鞘炎(別名ドゥ・ケル版病)が疑われる。
腱鞘炎のテスト
- Moleyテスト
画像元
このテストは胸郭出口症候群を判別するテスト。
胸郭出口症候群のテストは他には
エデン、ライト、アドソン等がある。
後縦靭帯骨化症とは、脊椎椎体の後ろ側を上下に連絡しており、脊柱を縦走している後縦靱帯と呼ばれている靭帯が骨化し、それが増大していった結果、以下の図のように脊髄の入っている脊柱管が狭くなってしまい、脊髄から分枝する神経根が圧迫されてしまい、障害が起きる疾患を言います。
画像引用元:
主な障害として
手指巧緻動作障害
膀胱直腸障害
頚部痛
変換動作障害があります。
これも障害されるものが非常に多いですが、弛緩性麻痺は起きないのです。
※変換動作障害とは
手の回内・回外などの反復運動は非常にぎごちなく時間がかかること。
https://kotobank.jp/word/%E5%A4%89%E6%8F%9B%E9%81%8B%E5%8B%95%E9%9A%9C%E5%AE%B3-1412876
- 杖の握り手について
画像引用元
http://www.techno-aids.or.jp/howto/120303.shtml
T字型は非常に有名ですが、オフセット型も時折出題されます。
抑えておきましょう。
FIM 歩行について
FIMは機能評価です。
基本的な部分では、FIMはADLの評価尺度で介護負担度の評価にも用いられる。
・食事や移動など運動的ADL13項目
・認知ADL5項目
・合計18項目
・レベルは1-7に分けられる。0点はない。
・1-2点は完全介助
・3-5点は部分介助
・6-7点で自立
・FIMは「しているADL」の評価。バーサルインデックスは「出来るADL」
という感じです。
この1から7点も上ではざっくりとなってますが、けっこう細かいです。整理しましょう。
自立
レベル7:完全自立(安全に通常の時間で遂行)
レベル6:修正自立(補助具の使用、通常以上の時間、安全性の配慮が必要)
6-7の自立レベルでは自助具こそ使うが自分で行えていれば修正自立として自立と見なされます。
介助(部分介助)
5:監視(身体に触れない程度、準備、指示)
4:最小介助(手で触れる程度の介助が必要。患者自身で75%以上行なう)
3:中等度介助(触れる以上の介助が必要。患者自身で50-75%行なう)
3-5レベルでは介助となります。
人の手が入るとこのレベルになり、それぞれの介助量でレベルが変わってきます。
5では準備を手伝ったり、指示を出します。しかし、このレベルでは介助者は身体に触れることはありません。
4になると手で触れる介助が必要になります。例えば、立ち上がりの際にまさかのために触れる程度、というレベルだと4と判定できます。
3では4以上に介助が必要の場合に判定します。立ち上がりの際に、けっこう手伝っている感じがしたらこれです。アバウトやな。
介助(完全介助)
2:最大介助(患者自身で25-50%行なう)
1:全介助(患者自身で25%未満行なう)
1-2は介助となります。
2では患者が立ち上がりの際に踏ん張るような感じが見えたら判定しても良いかもしれません。1はもう全介助ですね。
ということで段階付もけっこう細かい感じで点数分けされているので、自立-部分介助-介助くらいは点数付けられるようにしておきましょう。
FIMの評価で細かく問われるのは歩行です。
歩行は決められた距離等が設定されているので、ここで確認しておきましょう。
歩行
6点
50m以上歩行しているが補装具が必要な場合は修正自立で6点
5点
50m満たないが補装具の使用有無に関わらず最低15m程度の歩行が自立していれば5点
3・4点
介助が必要な場合はここ
歩行では50m歩けるかどうかをまずみる必要がある。装具なし自立で7点。また、50m歩けており装具を使用している場合は6点となる。
次に、15m程度ならば5点になります。それ以下は介助量によって変わります。
階段昇降12-14段の約1階分の昇降で評価
6点以上
介助なしで昇降していれば6点以上
手すりや杖などを必要としている場合は6点
5点
監視や指示が必要な場合は5点
介助が必要な場合は4点以下
階段昇降では上記のポイントが大切になります。監視や見守りがはいるのが5点です。
ということで、具体的な数字でレベルが変化するので、ポイントとなる数字は覚えておかないといけません。しっかりと抑えておきましょう。
尺骨神経の支配する筋肉
今回は尺骨神経についてです。
橈骨神経のエントリはこちら
尺骨神経が支配している筋は、尺側手根屈筋、母指内転筋、短掌筋、小母指外転筋、短小指屈筋、短小指対立筋、4-5指の深指屈筋、虫様筋、掌側骨間筋、背側骨間筋、となっております。
またこがいな量を覚えるのは骨が折れます。ここでもイレギュラーを見つけて覚えてきましょう。
ところで皆さんは以下の画像を見たことがありますでしょうか。
そう、フレミングの法則です。
なんや関係あるんかいと思われるかもしれませんが、ここでピンと来た人はまた鋭い人間ですね。上の画像の小指と薬指が曲がっておりますよね。
そして、尺骨神経の走行を今度はみてみます。
尺骨神経麻痺の後遺症(後遺障害)の解説|大分 交通事故の弁護士による無料相談【深田法律事務所-大分県大分市】
そう、手の小指と薬指へ神経が走行しているのが分かると思います。
よって、尺骨神経障害が現れることにより、以下の画像の部位でしびれ等が起きます。
引用元:肘部管症候群|末梢神経障害による手足のシビレ|日本脊髄外科学会
このように尺骨神経は、上腕骨内側上顆あたりを通り、尺骨に沿って走行していきます。
上腕骨内側上顆を通る筋は尺側手根屈筋です。尺側側にある豆状骨に停止する筋です。
しかし、ここで注意です。実はこいつがイレギュラーで、上腕骨内側上顆を経由してる尺骨神経は尺側手根屈筋のみです。他は長掌筋と橈側手根屈筋がありますが、これらは正中神経支配なのです。
これは正中神経も上腕骨内側上顆辺りを経由する走行となるので、このような現象がおきているわけです。しかし、これらの筋の走行を考えれば、橈側手根屈筋と長掌筋は上腕骨内側上顆から起始し手根管を通って行くため、結局これを踏まえれば、尺骨神経と正中神経を区別することが出来ると思います。
というわけでまずは尺側手根屈筋。これは筋のと神経の走行と平行して覚えときましょう。どちらも尺側をとおるしね。
次は、小指外転筋、短小指屈筋、小指対立筋です。これは何となくポイントが分かりやすいですね。そうです、小の字がついてる筋です。
他には小が付いてる筋は小指伸筋があります。小指伸筋は橈骨神経のエントリで触れたとおり、上肢の伸展に関する筋なのでこれは尺骨神経ではない、という印象を付けておきましょう。
これら筋は尺側側で起始されていることをイメージすれば尺骨神経支配を出すことが出来ると思います。何故ならば、「小」小指なわけですからね。小指伸筋のみ伸展に関わるので橈側でおさえておきましょう。
次に、尺骨神経と他の神経が支配する所謂二重神経支配を受ける筋です。
深指屈筋、虫様筋、短母指屈筋です。
これらの筋は尺骨神経+正中神経で支配されています。正中神経は神経の走行から途中まで似ている走行をしているのを先ほど書きました。二重神経支配は設問でも問われることがあるので覚えておきましょう。
まとめると
尺骨神経は、前腕屈筋に働く筋が多い。
母指球以外の手の筋に関わる。母指球は正中神経が多い。
小がつくのが多いが、小指伸筋は伸展に関わるのでこいつは橈骨神経。
神経の走行が上腕骨内側上顆辺りを経由するため正中神経と同時に支配する筋がある。
ざっとこんなもんです。
橈骨神経に支配される筋肉
基本的なことですが、筋の神経支配と髄節レベルをおさらいしておきましょう。
筋だけではまだしも、筋の支配している神経と髄節レベルを覚えるのはなかなか至難の業です。ここでは文字情報だけではなく、ポイントをつかんで覚えましょう。
こういうのを覚えるので大事なのは、イレギュラーを割り出して覚えるということです。
例えば、ローテーターカフを構成する筋は、小円筋、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋があります。これが上腕のどこに付着しているかを覚えるときに、一つ一つの付着部を覚えようとしないでください。
まず、ローテーターカフの筋は上腕骨の小結節と大結節に付着します。ここでは小結節につく肩甲下筋をまず覚えれば、それ以外は上腕骨大結節に付くというのを覚えれば良いということです。このように、基本的なものを固めておき、その中でのイレギュラーを排除すれば、覚えやすいということです。
ローテーターカフや肩周りの筋肉の付着部は国試にも問われやすいので覚えておきましょう。
ということで橈骨神経や筋皮神経、尺骨神経、正中神経なんかは腕神経叢でもよく出てくるところで、こいつらから参りましょう。
まず、橈骨神経です。
橈骨神経が支配する筋肉は肘筋、上腕三頭筋、回外筋、長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、指伸筋、長母指外転筋、短母指外転筋、腕撓骨筋となります。
これでピンと来た人はその通りです。これらの筋はほとんど上肢の伸筋に関わっている筋肉になります。
画像引用元:
橈骨神経麻痺の症状・原因・治療・リハビリ [骨・筋肉・関節の病気] All About
上図をみていただければ、想像できると思いますが、腋窩の辺りから上腕の裏側(上腕三頭筋)を通り、上腕骨外側上顆(肘筋、回外筋、腕橈骨筋、長・短橈側手根伸筋、指伸筋)あたりを走行し、腕の骨をまくように走っています。そして、肘のあたりで腕の内側を走り、橈骨茎状突起付近を通ります。また、手首の近くでまた表面に出てきます。
※書き方がすごいアバウトなのは、とりあえずこういう風な流れというのを入れ込むためです。正しい神経の走行はここでは触れない方向ですすめたいと思います。。。。
ということで、上肢の伸筋が橈骨神経に関わることが分かって頂いたと思います。神経の流れをみても上腕三頭筋を通り、上腕骨外側上顆を経由していることからここに付着する回外筋(前腕の回外)、腕撓骨筋(これは肘屈曲、前腕回内回外)を支配しているのも分かると思います。
このイレギュラーはこいつらで、主に上肢伸筋だが、回外筋と腕撓骨筋も橈骨神経の走行を踏まえたらこいつらも含まれるということが何となく繋がると思います
橈骨神経:
肘伸展筋(肘筋、上腕三頭筋)
指伸筋(総指伸筋、小指伸筋、長母指伸筋、短母指伸筋、示指伸筋)
手背屈筋(長・短橈側手根伸筋)
腕撓骨筋
長母指外転筋
回外筋
となります。
おまけ
肘筋C7-8
腕撓骨筋C6-7
回外筋c6-7
長橈側手根伸筋C6-7
短橈側手根伸筋C6-7
示指伸筋C6-8
上腕三頭筋C6-8
小指伸筋C7-8
長母指伸筋C7-8
短母指伸筋C7-8
長母指外転筋C7
脊髄損傷と絡めてもこの分野は出題されるので、しっかりと抑えましょう。
まとめると、橈骨神経支配は上肢の伸筋に関わるもので、回外筋と腕撓骨筋長母指外転筋がイレギュラーです。
次回は尺骨神経いきます。予定。
korsakoff症候群
このkorsakoff症候群は聞き慣れないと思いますが、国試ではよく出るものなのでここは一つざっくりと覚えておきましょう。
コルサコフ症候群は、アルコール依存症の患者の離脱状態から移行するもので
①記憶障害
②失見当識
③作話
が主症状であります。重症では記憶障害、失見当識の回復が困難となる。ビタミンB1欠乏が原因である。
これの覚え方は、コルサコフ、失敗作は忘れよう!
訳:コルサコフ症候群では、失見当識、作話、健忘、記名力低下が起きます。
ここで国試問題
44回94
コルサコフ症候群の症状はどれか。2つです。
- 作話
- 解離
- 語健忘
- 失見当識
- もうろう状態
これは、失敗作は忘れよう!で大丈夫なラッキー問題です。
答えは1と4ですね。
2の解離はみられない
3の語健忘とは、言語を想起できないことをいい、脳梗塞などによる聴覚言語障害(ウェルニッケ野)の障害により起こる
5意識障害はみられない。
43回94
アルコール依存に関連が少ないのはどれか
- ペラグラ脳症
- Wernicke脳症
- リープマン現象
- コルサコフ症候群
- ミョウヒハウゼン症候群
さっきとは打って変わって難しくなりましたね。
1ペラグラ脳症とは、ニコチン酸などの欠乏によるもので。アルコール依存による低栄養状態などが原因となる。皮膚状態(露出部の紅斑、水疱、落屑など)、胃腸(下痢)に加えて多彩な精神状態(錯乱・幻覚)がみられる。これは関連している。
2Wernicke脳症はビタミンB1欠乏が原因だが、離脱期に出現し、せん妄、健忘、発熱、傾眠、眼筋麻痺、瞳孔障害、けいれん発作がみられ、急性に経過して予後不良である。間脳・中脳に小出血巣がみられる。これも関連している。
3リープマン現象とは、振戦せん妄状態にある患者を閉眼させて眼球を圧迫すると、検者が暗示するものがみえる現象を言う。例えば、眼球を圧迫しながら「ねずみ」を暗示させると目を開いた時に暗示したねずみが幻視としてみえてしまう。これも関連している。
4コルサコフ症候群は先述したとおり。失敗作は忘れよう!です。アルコール離脱後の振戦、せん妄の後に生じる。よってこれも関連している。
5ミュンヒハウゼン症候群とは、入院治療を受けるために、意図的に身体疾患や精神疾患を捏造する虚偽性障害を言う。この名前は実在した18世紀のドイツの騎兵隊将校である。これはアルコール依存に関連はない。
というわけで正解は5ですね。コルサコフ症候群は、アルコール離脱症状から移行するもので、失敗作は忘れよう!がポイントです。
作話、失見当識、記憶障害が主症状です。しっかりと抑えておきましょう。
橈骨遠位端骨折 コーレス骨折 スミス骨折
橈骨遠位端の骨折にはコーレス骨折とスミス骨折があります。
コーレス骨折とは、以下の図のように手掌をついて転倒した際に生じる骨折です。
画像引用元:
図のように転倒したら橈骨はどうなるでしょうか。
引用元:「橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる
上図のように、橈骨遠位側に骨折が認められ、遠位骨片は背側にしていることが分かると思います。
コーレス骨折とは、橈骨遠位端骨折で、骨片が背側・橈側側に転位することです。
スミス骨折は、これの逆で手背をついて転倒した際に生じる骨折です。上の図のように骨を真横から見て橈骨が上に飛び出るようになります。
そして大事なのが、この骨折は手根管(神経や腱を通すトンネルのようなもの)を圧迫していしまい、手根管を通る正中神経という神経を障害してしまい、手根管症候群を呈してしまいます。
引用元:https://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/carpal_tunnel_syndrome.html
上図をみて想像出来ると思いますが、手首付近の骨折が起きたら正中神経が障害されます。
手根管を通るものが正中神経、長母指屈筋腱、浅指屈筋腱、橈側手根屈筋腱があることからこれらに関わる動作がしにくくなり神経に関わる部分のしびれや痛みが出現してきます。
引用元:手足体のしびれ、痛み | 明神館脳神経外科クリニック
つまりは上の図のような手の範囲の痺れが生じるということです。
症状が進行すると親指の付け根の筋肉である母指球筋が痩せてしまうので、親指と人差指がで輪っかを作るオッケーサインが涙のしずくのような形になります。
この正中神経の診断をする整形外科テストで、下図のように両手の甲を合わせるphalen test(ファーレンテスト)を行い、わざと痛みを誘発させて痛みが増悪するかどうかを確認します。症状が悪化した場合は、このファーレンテストは陽性であるということが言えます。他には、手首を打鍵器と言われる弾性のあるハンマーで叩いて調べるチネル徴候というものがあります。これは打鍵器で叩いた痛みが指先に伝わることで陽性となるテストです。
引用元:手足体のしびれ、痛み | 明神館脳神経外科クリニック
撓骨遠位端骨折では、どちらも高齢者に多い骨折ですが、コーレス骨折は高齢者に頻度が多いです。
正中神経麻痺を呈した場合は、猿手を呈します。
おまけ
超橈側戦士、しゅこんかん!
訳:手根管を通るのは、長母指屈筋腱、橈側主根屈筋腱、浅指屈筋腱、深指屈筋腱、正中神経ですよ。クソ語呂ですが、コーレス骨折と併せて覚えておきましょう。
胚葉
よく聞かれるアレです。ざっくりと
内胚葉は、最も内側の細胞層である。消化管の主要部分やその付属腺、呼吸器などが形成される。
外胚葉は
胚の外表面の細胞層。将来、表皮や中枢神経系・感覚器官などに発達する。
中胚葉
骨格・筋肉・循環器・生殖器などに分化する。
外胚葉は神経を構成しているものがありますね。人の体には無数の神経が走っているので、肌に触れやすいイメージで外にあると覚えて外胚葉です。無理やり持って行きました。うでを叩いて外胚葉。無理過ぎる。
ということで、内胚葉は消化器管(胃、食道、腸など)を構成するので、
しょうがない(消化管は内胚葉)とおぼえましょう。というより内側にある臓器なので、それでも繋げられるかもしれません。まあしょうがない。
中胚葉は、筋肉や骨、生殖器、循環器などですね。これはもうとてもお下劣ですけど、生殖器の中胚葉で中田氏と覚えておきましょう。国試までは。
以上、しっかりと復習しておきましょう。