拘束性、閉塞性について
呼吸器疾患には、拘束性換気障害と閉塞性換気障害というものがあります。
まず、拘束性換気障害とは何かを説明します。
拘束性換気障害とは、正常の肺活量の80%以下の肺活量しかないということです。
%肺活量が80%以下なら拘束性換気障害にあたります。
息が吸えない状態となるのが、拘束性換気障害の特徴です。
肺の弾性(コンプライアンス)が低くなり、肺がガチガチに固くなってしまっている状態を言います。
拘束性の代表的な疾患として、肺線維症、塵肺症があります。
次に、閉塞性換気障害を説明します。
閉塞性換気障害とは、思い切り吐き出した時、最初の1秒間に肺活量全体の70%以下しか呼出出来ないことです。
ざっくりといえば、一秒率70%以下なら閉塞性換気障害です。
息が吸えない拘束性に対して、閉塞性では息を吐くことが出来ないのが症状となります。
閉塞性では息を吸うことは可能なため、肺のコンプライアンスは保たれておりますが、気道が狭窄される通過障害のため、息を吐くことが難しくなるのが特徴です。
閉塞性の代表的な疾患としては、肺気腫、気管支喘息等があります。
拘束性と閉塞性の分布を図で表すと以下のようになります。。
出典:中央検査部:飯塚病院
まとめると、息を吸えないのが拘束性で%肺活量が80%以下。
息を吐けないのが閉塞性で1秒率が70%以下となります。
とても基本的なことですが、だいじなことですので、しっかりと復習しましょう。