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橈骨遠位端骨折 コーレス骨折 スミス骨折

橈骨遠位端の骨折にはコーレス骨折とスミス骨折があります。

 

コーレス骨折とは、以下の図のように手掌をついて転倒した際に生じる骨折です。

画像引用元:

くるみ整骨院 東豊中 コーレス骨折後のリハビリ

 

図のように転倒したら橈骨はどうなるでしょうか。

 

橈骨遠位端骨折

引用元:「橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

 

上図のように、橈骨遠位側に骨折が認められ、遠位骨片は背側にしていることが分かると思います。

コーレス骨折とは、橈骨遠位端骨折で、骨片が背側・橈側側に転位することです。

 

スミス骨折は、これの逆で手背をついて転倒した際に生じる骨折です。上の図のように骨を真横から見て橈骨が上に飛び出るようになります。

 

そして大事なのが、この骨折は手根管(神経や腱を通すトンネルのようなもの)を圧迫していしまい、手根管を通る正中神経という神経を障害してしまい、手根管症候群を呈してしまいます。

 

病態

引用元:https://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/carpal_tunnel_syndrome.html

 

上図をみて想像出来ると思いますが、手首付近の骨折が起きたら正中神経が障害されます。

手根管を通るものが正中神経、長母指屈筋腱、浅指屈筋腱、橈側手根屈筋腱があることからこれらに関わる動作がしにくくなり神経に関わる部分のしびれや痛みが出現してきます。

 

手根管症候群

引用元:手足体のしびれ、痛み | 明神館脳神経外科クリニック

 

つまりは上の図のような手の範囲の痺れが生じるということです。

症状が進行すると親指の付け根の筋肉である母指球筋が痩せてしまうので、親指と人差指がで輪っかを作るオッケーサインが涙のしずくのような形になります。

 

この正中神経の診断をする整形外科テストで、下図のように両手の甲を合わせるphalen test(ファーレンテスト)を行い、わざと痛みを誘発させて痛みが増悪するかどうかを確認します。症状が悪化した場合は、このファーレンテストは陽性であるということが言えます。他には、手首を打鍵器と言われる弾性のあるハンマーで叩いて調べるチネル徴候というものがあります。これは打鍵器で叩いた痛みが指先に伝わることで陽性となるテストです。

ファーレンテスト

引用元:手足体のしびれ、痛み | 明神館脳神経外科クリニック

 

撓骨遠位端骨折では、どちらも高齢者に多い骨折ですが、コーレス骨折は高齢者に頻度が多いです。

正中神経麻痺を呈した場合は、猿手を呈します。

 

おまけ

超橈側戦士、しゅこんかん!

訳:手根管を通るのは、長母指屈筋腱、橈側主根屈筋腱、浅指屈筋腱、深指屈筋腱、正中神経ですよ。クソ語呂ですが、コーレス骨折と併せて覚えておきましょう。