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糖尿病(Ⅱ型)の指導について DM

糖尿病についてです。糖尿病にもⅠ型とⅡ型があります。

 

それぞれを簡単に述べれば

Ⅰ型は膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、からだの中のインスリンの量が絶対的に足りなくなって起こる。子供のうちに始まることが多く、以前は小児糖尿病とか、インスリン依存型糖尿病と呼ばれていた。

 

Ⅱ型はインスリンの出る量が少なくなって起こるものと、肝臓や筋肉などの細胞がインスリン作用をあまり感じなくなる(インスリンの働きが悪い)ために、ブドウ糖がうまく取り入れられなくなって起こるものがある。食事や運動などの生活習慣が関係している場合が多い。わが国の糖尿病の95%以上はこのタイプ。

 

ものすごく分かりやすい説明。詳しくは以下のサイトで

糖尿病ってどんな病気?|厚生労働省

 

要は、Ⅰ型が自己免疫性疾患などが原因によるもの。Ⅱ型が生活習慣によるもの。

 

糖尿病がどういうものか少しだけわかったところで、糖尿病の指導について

 

症例はインスリン療法中の2型糖尿病の62歳女性。発熱。下痢、嘔吐の症状により食事を摂れなくなったため入院。入院時の血糖は310mg/dL。尿ケトン体は陽性であった。

この時点で患者に対する指導内容で適切なのはどれや。

  1. 水分の摂取
  2. 自主運動の励行
  3. 炭水化物摂取の禁止
  4. インスリン注射の中止
  5. 自己測定による血糖値のモニタリング

まず、糖尿病患者が発熱、下痢、嘔吐により食事が摂れない状態をシックデイと呼ぶ。これは、脱水が起こり、血糖コントロールが乱れ、炎症に伴うサイトカインからカテコールアミンや種々のサイトカインが刺激され、インスリン拮抗作用をもたらし糖代謝に影響を及ぼします。

したがって、この下痢や嘔吐、発熱で食事が摂れないシックデイの際には、高血糖や糖尿病ケトアシドーシスを回避するため特別な対応が必要。

 

まず、1,3では、脱水を防ぐために水分を十分に摂らせることがポイントになってくる。また、食欲のないときには消化の良いおかゆなどで炭水化物も確保させる。よって1は適切。3は不適切。

 

2:この時期は運動せずに安静と保温に努めるようにする。また、尿ケトン体が陽性の時期はインスリンが効いてない状態であるために、運動によってさらに血糖が増悪する可能性があるため、この時期に運動してはならない、よって不適切。

 

4ではインスリン治療中の場合は食事を取れなくても原則としてインスリンを中断してはいけない。不適切。

 

5:インスリン治療中では血糖が不安定になりやすく、著しい高血糖や低血糖を引き起こすことがあり、頻回な血糖の自己測定を行い、血糖変動モニタリングを実施する必要がある。適切である。

 

発熱、下痢、嘔吐により食事が摂れないシックデイとがポイントでした。文章を読み、嘔吐があったこと、食事が摂れていないことから、水分摂取させること、炭水化物をおかゆなどの消化の良いものでも食べさせることがまず大事になってくるのですね。

次に、尿ケトン体が陽性であるため、インスリンが効いてない状態であることを考え、運動を控えさせることがポイントとなる。逆に運動をさせたら増悪するということを抑えておこう。

そしてインスリン注射は食事が摂れなくても継続すること。これはもうこれで覚えておこう。

最後に、インスリン治療中は血糖値が変動するので、何回も自己測定することが大切であるということですね。

 

シックデイや運動は控えることを考えなければいけないことが難問でした。とても難しい問題でした。しっかりと抑えておきましょう。