脊髄小脳変性症に対する理学療法について
脊髄小脳変性症とは、もう、本当に、簡単に言うと小脳性の運動失調を主体とする進行性疾患である。
これに対する理学療法で適切なのはどれか
- 裸足で足底感覚トレーニングを行なう
- 起居動作練習は素早く行なうように指導する
- 歩行自立期は座位バランス練習を中心に実施する
- 移動不能期は下肢の筋力増強訓練を中心に実施する
- 自宅の手すりは通常よりも低めに設置するように指導する
1は、足底からのフィードバックを増やすことで適切だと言える。裸足か薄い靴底の履物が適している。この状態で自動的に左右・前後・回旋・上下方向への重心移動を伴う活動を行う。
2は起立性低血圧を伴いやすいため、ゆっくり運動させるように指導する。よって不適切。
3は歩行自立期では、歩行や立位バランス機能維持を目的とするものを行なうため、座位バランスでは不適切。
4、移動不能期では二次的合併症の予防が重要となるため、座位バランス練習や呼吸理学療法、体幹筋力の維持、他動運動といった理学療法を行っていく。
5脊髄小脳変性症では、手すりは低めよりも高めの方が良い。しっかりと引きつけてつかめるため安定しやすい。したがって腰から胸の範囲とやや高めの方がよい。不適切。
答えは1。
駆け足の内容でしたが、脊髄小脳変性症では小脳性運動失調を思い出せば、回答できると思います。しっかりと抑えておきましょう。