ひよっこブログ

ド素人がやってます

防衛機制について

解剖や運動療法、小児の発達、装具などやっかいな問題は山積みですが、意外ややっかいなのが臨床心理学でございます。

では早速まいりましょう。

 

防衛機制とは、満たされない欲求のために生じる不満や不安を別の行動によって解消する試みを言う。

 

44回57の問題です

 

好きな異性に意地悪をするという行動に関連する防衛機制はどれか。

  1. 退行
  2. 昇華
  3. 投影
  4. 合理化
  5. 反動形成

好きな異性ほど素直になれない場合が多く、ついつい好きなんだけど意地悪してしまうことってありますよね。そういう時の防衛機制はなんやねん、ということ。一つづつ見ていきます。

 

1の退行とは、発達初期へ逆行し、甘えや未熟な行動、赤ちゃん返りをすること。要は弟が生まれたとき、お母さんが弟ばかりに構うものだから、構ってほしいあまり自分も赤ちゃんになってしまうようなこと。これは好きな異性に意地悪をする行動とは違います。

 

2の昇華とは、性欲や支配欲などを社会的に容認された別の方法で解消すること。例えば、性欲を勉学に勤しむことで紛らわすこと。まさに今の私の状態です。これも好きな異性に意地悪をするという行動ではないため、不適切。

 

3の投影とは、自己の欠点や攻撃性を他人の中に見出し、その他人を攻撃することで、自己の劣等感・攻撃性をないものとすること。例えば「父を嫌っている」という自分の感情を抑えて、「父が自分を嫌っている」と思い込むこと。これも不適切。

 

4の合理化とは、欲求が満たされない時、その耐え難い感情かなり強引な理屈づけを行って処理しようとすること。例えば、会社の就職試験に落ちた時、「こんなところじゃ逆に自分の力を発揮させられない、ステップアップできない。こっちから願い下げだ。」などと思いこむこと。これも不適切。

 

5の反動形成は、満たされない欲求を正反対の行動によって打ち消すこと。好きな人に意地悪をすることはまさにこのことであります。よって5の反動形成が正解。

 

この他にも

 

同一化

→他社と同一化して代理的に満足する。

子供憧れのスターのマネをする。大人が仮面ライダーに変身のマネをする。

 

拒否

→指示や要求を無視する

聞こえないふりをしたり、すねる。

 

代償

→代わりのもので我慢する

ディケイドライバー(変身ベルト)が買えないのでライドブッカー(武器)を買う

 

抑圧

→欲求や感情を無理に抑え、無意識へと閉じ込める

欲しかったものが夢に現れる

 

置き換え

→満たされない欲求を他の代理の対象に向ける

失敗した上司が部下にあたる。これ実際にやられたけどきついわあー。八つ当たりだね。

 

補償

→劣等感を他の優越感で補う

運動の苦手な子供が学業で良い成績をとる。とても良い。

 

逃避

→葛藤や不安に直面したとき、白昼夢や病気に逃げ込む

空想にふける

 

行動化

→ストレス、欲求不満を内省ではなく行動によって対処すること

臨床では診察室から出て行ったり、診察の場で沈黙を続けるなど。

 

防衛機制は他にもありますが、とりあえずこれは抑えておきましょう。